【信長の生き方】
図書館に本を返却する。
今日借りてきたのは、10冊。
『損害賠償請求の方法』
『自己破産の手続き』
吐き気のする内容のものと、
源義経の伝記、宮尾登美子が書いた『義経』、
義経に関連する本を多く借りる。
織田信長の本も借りた。
図書館の駐車場で、タバコを吸いながら、一気に読み切った。
信長は今でいう「ヤンキー」だったようだ。
実父の葬儀にド派手で珍妙な出で立ちで、焼香の灰を霊前に投げつけたという。
有名な逸話なのかも知れないが、そんな「うつけもの」の信長が日本の国にとどまらず、世界制覇を目論んでいたというから面白い。
信長は源氏の嫡流だという。
表向きは法華宗を信奉してるようだったが、信長自身は、神も仏も、縁起さえ全く信じなかったという。
延暦寺焼討ちは、信長にとって、ごく当たり前のことをしたまでだったのかも知れない。
「やられたら千倍にして返してやる」
「やられる前に、したまでのこと」
信長の不敵な笑みが浮かんでくる。
キリスト教を認めたのも、キリスト教を利用して、世界制覇したかったからだと。
南蛮渡来にこだわったのは、それだけ夢が大きかったのだろう。
破天荒な信長の生き方は魅力的だ。
夢半ばにして、家臣の明智光秀の謀反に遭い、無念の最期を遂げた。
信長は自害する際にも、火を放ち、塵も遺さず、自分自身を焼き払った。
最期の最期まで、信長は背中を見せなかった。
死に様など、見せてたまるかという思いだったのだろう。
信長は今、日本の国を見て、どう思うだろうか。
また、歴戦の将らは、今現在に存在したならば、どのような戦いを仕掛けるだろうか。
武士道など忘れた日本人。
戦国時代を駆け抜けた猛者たちは、それぞれの「義」を貫いた。
今の時代に「義」を求める方が間違っているのか。
そんなことを、ふと思った。